2022年、RUWV山小屋建設60周年記念 山小屋大屋根葺き替え工事
1962年12月９日竣工した「立命ワンゲル小屋」、京都北山 雲取山の二ノ谷に建設されて60年の経過を経た山小屋は、「令和四年の大工事 山小屋屋根の葺き替え工事」を完了することができました。ここまで至る経過をお伝えしたい。
2020年秋のワークキャンプで山小屋大屋根改修の話題が持ち上がりました。
山小屋の大屋根が1996年葺き替えされて耐用年数25年の経過が立ち、「この先も維持できるか」と2020年の役員会で提起があった。
山小屋のような僻地で工事を請け負う業者が果たしているかが第一の問題でした。
そこで、前回40周年記念行事後の2003年にサッシ窓枠設置、外壁塗装工事をしてくれた柴 弘一氏（S39年卒）に2021年４月に相談した結果、以前の会社の後輩で現在は、株式会社シー・エス・コーポレイション社長をしている米津雅史氏を紹介された。
この工事には興味あり、乗り気であることが分かり、とりあえず現状の山小屋を見てもらうことが先決となりました。
2021年５月８日に貴船口で落ち合い、職人数名も同行してもらいました。紹介頂いた柴氏も同行を願ったが、体調不良でやむなく不参加となりました。
山小屋の状況、山道など実際に歩いて見てもらい、その後に米津氏より見積もりを提出してもらった。
柴さんの助言もあり250万円の工事費が提出された。その後、コロナ禍などの影響で資材が高騰して、2022年１月に直接米津氏と面談の中で300万円の見積もりが再提出された。
当然の事だが、OB会にはそれに対応するだけの資金はない。やはりここで、RUWVワンゲル全OBに基金をお願いするしかないとの結論となった。
2021年８月、OB通信24号にて山小屋大屋根改修のお知らせてと寄付のお願いを行った。
2021年10月の総会で山小屋大屋根改修計画案が承認された。
早速、11月よりOB諸氏に声をかけ「山小屋改修工事費用」として目標額250万円を目標に呼びかけ開始した所、OB諸氏の熱い思いで早くも12月には達成いたしました。
しかし、この間には芹生峠の府道が山崩れで通行止め、又コロナ禍で資材・人件費などの高騰などもあり、最悪な事に再度山小屋への調査の結果、現行の大屋根のカラーベストがアスベストが含まれていることが判明。この処理費用が高くなり、結果400万となり目標額を越えて330万円余の寄付金には足らず、現手持ちの山小屋修繕積立金で資金を補充するという方向が決まりました。
寄付金の募集は、現在も継続しています。
そして、今夏2022年７月16日から工事決行となりなりましたが、天候不順で二転三転し７月30日より工事開始となりました。
幸いにも森林管理事務所により四の谷から三の谷までの2019年の21号台風による倒木もようやく撤去され、又三の谷から奥の本谷には蛇篭ができ渡渉することなくなった。そして二ノ谷に渡るための一の谷の渡渉点はすでに以前作った橋は流され、米津氏に「足場の材料で仮橋を作れば、資材の搬入が楽になる」ことを提言した。
倒木が撤去され三の谷出合まで車が通れる様になった
二の谷出合 仮説足場設置を提案
当初は好天に恵まれ好調に工事が進みましたが、途中で雨でやむなく中止で三日間の遅れとなりましたが、予定より遅れて８月22日すべて完了しました。
今回の工事に携わった職人の皆さまには無事に終わり、また街中より多少は涼しいと云え、暑さ、山ヒル、アブ等の悪環境の中で工事をして下さったことには、本当に感謝いたします。
８月25日に完成した山小屋を確認に、山小屋委員で出かけて来ました。屋根の色も落ち着いた色で周りの環境にマッチして安心しました。
ただ、小屋根の施工で気なる点があり、改修プロジェクトに報告した所、「後日修正することが決まりました」との連絡を受け安心しました。
最後に、新装になった山小屋へ、今後多くのＯB諸氏が繁茂に訪れることにより小屋の維持管理もできると考えます。と同時に、次なる世代を担う現役諸君が足繫く通い、山小屋のすばらしさを感じてもらいたい。
山小屋は、自然に囲まれた小屋で、訪れる人々を暖かく優しく迎えてくれるでしょう。
最後に、米津さんには無理な工事を請け負って頂いたので、今回の工事について感想文をお願いしていたが、どうも話の行き違いで改修プロジェクトの方に連絡されてしまいました。
HPに掲載されている感想文も読んでください。
http://ruwv-ob.cute.coocan.jp/index.files/user_img/koya_new/2022yonezukannsou.pdf
(文責)S37卒 森村 征男
コーキングが途中までしかされてない
コーキングがされていない
鋼板が浮いている。
すでに枯れ葉が溜まっている
すでに枯れ葉が溜まっている